転職前に給料事情を把握しておきましょう。今とどのくらい給料が変わるのかを知った上で、転職を判断してください。
デイサービスで働く看護師の給料は、東京で出ている求人を参考にした結果、2020年時点で年収340万円~390万円ほどでした。病院勤務と比較すると基本給にはそれほど差はありませんが、年収だと50万円前後の差が生じるようです。その要因として挙げられるのが、夜勤の有無です。デイサービスの場合、基本的に日中のみの勤務なので夜勤が発生しません。加えて、残業も少ない傾向にあります。病院勤務の場合は夜勤手当や残業手当が支払われるので、結果的に年収に差が生じてしまいます。なお、パート・アルバイトで働く場合は、時給1,300円~1,700円ほどを推移しています。地域差もありますが、日給にすると9,000円~12,000円ほどになります。
上記では東京の求人を例に挙げましたが、地域によっても給料は変わってきます。特に重要なのは地域ごとに設けられている介護報酬の額です。全国の県や市を8等級に区分して報酬に差を設けているので、自分の住む地域がどうなっているのかを事前に確認しておきましょう。介護報酬によって給料が決められるわけではありませんが、全体の収入から給料が支払われる以上、当然ながら影響はあります。
夜勤手当や残業手当が少ない分、給料も低くなると紹介しましたが、デイサービス特有の手当も存在します。デイサービス特有の手当として挙げられるのは、調整手当、特殊業務手当、送迎手当などです。年収に大きな影響を与えるほどではありませんが、多少は変わってくるので面接時に確認しておきましょう。調整手当や特殊業務手当が具体的に何を指しているのかについては求人を見るだけでは分かりませんが、病院から転職する看護師が多いことを考えると、年収が下がってしまう看護師への補填や本来の業務範囲から外れる介助業務を指していると推測できます。ただし、これはあくまで推測です。こちらの具体的な内容についても、面接時に確認しておきましょう。送迎手当がついている場合、看護師が送迎車に同乗して利用者のお迎えをする可能性が高いです。もしかすると、看護師がドライバーを兼任することもあるかもしれません。運転が苦手な人は、送迎に関する部分も事前に確認しておくことをオススメします。
以上が、デイサービスで働く看護師の給料事情です。病院勤務よりも低くなるケースが多いようですが、一方で働きやすいといったメリットもあります。自分の中で優先すべき条件を整理した上で、転職するかどうかを判断しましょう。